
まさか…東大医学部でも「医師国家試験に落ちる人」の謎【現役医師の見解】
「医師」として働くには、膨大な知識を蓄え、数多くの研修や試験を受ける必要があります。
その最終関門となる医師国家試験について、高座渋谷クリニックの武井先生は「ある部分が欠如している人は、近年国家試験に繰り返し不合格になっている」といいます。
医師国家試験に実際に出題された問題をもとに「いま求められている医師像」をみていきましょう。
(中略)
たしかに一般の方では理解が難しい専門用語・知識が問われる問題も多い反面、医師の倫理や
患者・その家族の心理的背景をくみ取って解答する「国語」「心理学」のような出題もあります。
ここで、本年出題された2問を紹介します。
75歳の男性。1人暮らし。3か月前に肺癌と診断され、肺内転移、骨転移を認めた。
自宅で穏やかに過ごしたいという本人の希望で訪問診療が実施され、自宅で最期を迎えることを希望している。
3週間前からは食事摂取量が低下しトイレにもいくことができず、訪問看護サービスとホームヘルパーの定期訪問を受けている。
1週間前から腰痛が出現し、訪問診療担当医が薬物治療を実施しているが症状が悪化している。
本日、担当医が訪問診療で自宅を訪問した際に、患者が「もう今日で死なせてください。」と強く訴えた。
本日の訴えに対する医師の対応で適切なものはどれか。
A:「そんなことを言わずに、頑張りましょう」
B:「今すぐ安らかに旅立つお手伝いをします」
C:「すぐにホスピスの入院を手配します」
D:「末期肺癌の根治的治療法がありますので、ご安心ください」
E:「なぜそのようなお気持ちになったのか、お話しくださいますか」
この問題であれば、医師でなくても相手の心情を読み取れば「E」と解答することは容易であります。
(つづく)
https://news.yahoo.co.jp/articles/f20944c4d4452ad9a51833edce0126d40bc13316