今年3月27日にシングルデビューを果たし、音楽特番への出演が増えいくことも予想される日向坂。
企業キャンペーンやテレビ番組での露出が増え知名度も上がってきている彼女たちであるが、いったいどんなグループなのかよく知らない人も多いはず。
そこで本稿では、他の坂道グループとの違いや、日向坂の方向性/魅力を改めて掘り下げてみたい。
日向坂は、今年2月に「けやき坂46」(以下、ひらがなけやき)から改名し、シングル『キュン』でデビュー。
一期生が11人、二期生が9人、三期生1人というメンバー構成となっている。
しかし一期生の柿崎芽実が卒業を発表しており、濱岸ひよりと影山優佳が休業していることから、現在は実質19人で活動している。
グループカラーは「空色」。
彼女たちのモットーは“ハッピーオーラ”で、爽やかで幸福感に満ち溢れるパフォーマンスが特徴だ。
そんな彼女たちの最大の強みはどんなジャンルでも器用に対応できるところだろう。
例えば、シングル表題曲「キュン」や「ドレミソラシド」で王道アイドルソング路線を開拓する一方で、硬派でエモーショナルな楽曲「JOYFUL LOVE」「ときめき草」や、ディスコ調のサウンドの「キツネ」も堂々と歌いきってみせる。
彼女たちのこうしたハイブリッドな側面は、ひらがなけやき時代に幅広いジャンルの楽曲を歌ってきたことで身につけたものだ。
また、バラエティ能力の高さにもふれておきたい。
『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)ではMCのオードリーとの絶妙な掛け合いを見せる。
現在放送されているバラエティ番組の中でも1、2を争う面白さと言っても過言ではない。
共演者をも虜にするずば抜けた対応力を見ていると活動の幅が広がっているのも頷ける。
そもそも、ひらがなけやきが結成されることになったのは長濱ねるがきっかけだった。
欅坂46(以下、欅坂)の最終審査通過者だった長濱は、審査当日に母親に地元・長崎へ連れ戻され最終審査を欠席したものの、本人の強い意思と家族の理解によって、欅結成から3カ月後の11月に『欅って、書けない?』(テレビ東京)の追加メンバーとして登場する。
しかし特例であることから、欅坂ではなく、新設された「けやき坂46」へ加入することに。
そして「長濱の仲間を集めよう」とメンバー募集が始まり、オーディションで選ばれた11名と長濱の計12名でひらがなけやきの活動は始まった。
つまり、他の坂道グループは明確なデビューを目指して集められたのに対し、ひらがなけやきは長濱のために作られたグループということになる。
しかも、その長濱は欅坂への加入が前提にあるのだ。
欅坂は選抜制を導入していないことから、ひらがなけやきのメンバーは欅坂に昇格することはない。
さらにデビューの予定もない。そんなハッキリしない状態が3年近く続いたのである。
しかし、ひらがなけやきは、その逆境にも立ち向かい、武道館公演3days(『けやき坂46日本武道館3Days公演』)を成功させ、単独アルバム(『走り出す瞬間』)やレギュラー番組も自らの力で勝ち取っていく。
そんななか『ひらがな全国ツアー2017』真っ只中である9月25日、長濱の欅坂専任が発表される。
しかしそれでもファンは見捨てることはなかった。
それから約2年が経過し、デビューシングルと共に「日向坂46」への改名が発表された。
その際、メンバー、ファン、関係者みんなが歓喜していたのが印象的だった。
それだけ長く過酷な3年間だったのかもしれない。
しかし、バラエティにも対応できる実力やグループの絆が強いのも長い下積みがあったからこそ。
彼女たちのモットーである“ハッピーオーラ”は、自分たちを支えてくれたファンへの思いや、人前でパフォーマンスができることへの喜びそのものなのかもしれない。
現在では上村ひなのという強力な三期生も加わった日向坂。
彼女たちが、“令和の国民的アイドルグループ”と呼ばれる日もそう遠くはないだろう。
全文
http://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190706-00010017-realsound-ent
『THE MUSIC DAY 2019 〜時代〜』 日向坂46



日向坂46 『ドレミソラシド』